著者いとうみく(作) 佐藤真紀子(絵)出版社童心社発行日2022年05月ISBN9784494020775ページ数310Pキーワードちいさなうちゆうのとびらのまえで チイサナウチユウノトビラノマエデ いとう みく さとう まきこ イトウ ミク サトウ マキコ9784494020775内容紹介細川糸子と同級生の、町田良子、坂巻まみ、滝島径介。
そして、転校生の日野恵。
この5人の視点で語られる、5つの物語。
6年1組・細川糸子。
がさつで粗雑と言われるが、そのまっすぐな言葉は、かかわる人に時に大きな影響を与えることを、当の本人は知るよしもない。
おいしいものを食べることが生きがい。
糸子が盲腸で入院している間に転校してきた日野恵。
糸子との距離をグイグイつめて親友であろうとするが、糸子にはその真意がはかりかね、消耗するばかり……。
転校すればリセットできる。
新しい自分になれる、そう思っていたけど、わたしはニセモノの仮面をかぶっていただけ。
そんなわたしに本当の友だちなんてできるはずがない。
町田良子。
才色兼備でクールな一面の裏で、糸子との出会いによって、他者とかかわる心地よさに気づき、あるべき自分を探し求める。
思いはことばにしなきゃ伝わらない。
わたしもいつかきっと。
坂巻まみ。
町田良子に憧れる気持ちの真ん中にある、自分自身の感情に気づき、疑い、うろたえて、やはりそうなんだと自覚し向き合う。
いまはまだこの思いを言葉にして伝えることはしない。
でもいつか、自分自身を好きになれたらそのときは。
滝島径介。
母は深夜までスナックで働いている。
アパートでふたり暮らしの生活。
思いがすれちがう日々。
話をしよう。
母さんの気持ちを聞いて。
オレの思いを伝えて。
母さんに大事なことをあきらめてほしくない。
オレもオレが幸せになることをあきらめたりなんてしない。
ちょっと図々しくなればいい。
だいじょうぶ。
前作『糸子の体重計』では5年生だった子どもたちは、6年生になった。
相変わらず、小さなことでいじけて、羨んで、けんかして。
うじうじ悩んで、転んだりへたりこんだり、だれかのせいにしたり、逃げたり。
そして迎える、卒業式。
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